医療提供体制の状況
脳卒中等の脳血管疾患は、治療技術の進歩により年々死亡率は低下しているものの、悪性新生物、心疾患についで、本県における死因の第3位となっています。生命はとりとめても言語や運動機能に障害が残ることも多く、平成16年の国民生活基礎調査によると脳血管疾患は、介護の原因の25.7%を占め、第一位となっています。
脳卒中による死亡や機能障害を最小限にとどめ、自立した地域生活を支援していくため、速やかな専門的診療の開始が可能な体制を整備するとともに、病期(急性期、回復期、維持期)に応じた適切なリハビリテーションが継続して提供されるよう、急性期の医療からリハビリテーション・介護までの包括的な対策を講ずる必要があります。
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急性期
◆脳卒中センター |
【基本要件】 ※必須要件 |
- 24時間365日救急応需体制 ※
- 脳卒中患者は常時受け容れ可能 ※
- 常勤脳神経外科医(又は神経内科医1名を含め)が3名以上、経験ある看護師 ※
(脳卒中専門医1人以上が望ましい)
- リハ施設基準脳血管Ⅰ又はⅡで、常勤PT2人以上による急性期リハを実施
(常勤SWが常時関わることが望ましい)
- 年間入院脳卒中患者数50例以上
- 緊急t-PA治療 及び 緊急脳神経外科手術が可能 ※
- NST(栄養サポートチーム)、ICT(感染制御チーム)などの活動
- 連携による継続的回復期リハビリテーションの実施 ※
- 脳卒中データバンクへの参加 ※
- 県民・救急隊・かかりつけ医への教育・啓発活動 ※
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◆脳卒中支援病院 |
脳卒中センターと強固に連携し、脳卒中急性期の患者を受け入れ、地域を支える拠点となる医療機関。脳卒中患者への初期処置、全身状態安定後の治療及び急性期リハビリテーション、比較的症状の軽い患者の処置等を行う。
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【基本要件】 |
- 脳卒中急性期の患者を受け入れ可能であること
- CTを有すること
- 脳卒中センター等が開催する脳卒中急性期医療に関する研修会に参加すること
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回復期
◆身体機能を回復させるリハビリテーション |
【基本要件】 |
- 回復期リハビリテーション病棟の届出をしている病院
- 脳血管疾患等リハビリテーション料または運動器リハビリテーション料の届出をしている医療機関
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維持期
◆日常生活への復帰及び維持のためのリハビリテーション |
【基本要件】 |
- 血管疾患等リハビリテーション料または運動器リハビリテーション料の届出をしている医療機関
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